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17〜18世紀にフランスは東岸に軍事基地を構築したが、これに英国が対抗してタマタアブを占領した。
その後、両国はこの島の領有をめぐって争奪戦が続いたが、フランス軍は最後の王国イメリナ王国の瓦解に乗じてタナナリブを占領し、1896年8月フランス植民地とした。
しかし、第2次大戦後数年間にわたって、反フランス民族独立運動が活発化し、1957年にマダガスカルは自治政府が認められ、58年にはフランス共同体内の自治共和国「マルガシュ共和国」となり、1960年6月完全に独立を達成した。
このような経過を経ているので、現在でも政治、経済、文化、その他あらゆる面でフランス色が強く現われており、アフリカ諸国のうちでは最も親西欧派で、とくにフランスとは緊密な関係を維持している。
わが国との関係は、60年7月に日本はマダガスカルの独立を承認、62年に外交関係を設定、63年に貿易協定を締結した。わが国からの主な輸出品は、自動車、電気機器、化学繊維品、鉄鋼板(屋根葺き用の亜鉛引鉄板)などあり、マダガスカルからの輸入は魚類をはじめとして農鉱水産の一次産品である。
84年の対日貿易をみると、マダガスカルの輸出は前年を大幅に上回る162億8,900万M・フランに達したのに対し、輸入は前年とほぼ同額の68億5,700万M・フランに留まった。
この結果、貿易収支は94億3,200万マラガシュ・フランの日本側の入超となった。

 

対日貿易実績

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